「色個性」が生まれた理由

簡単な6色だけで人の見えない内面を知ることが出来るようになったのは、「着物」のお陰です。

着物は、とても多くの色や柄や素材があり、伝統と格式もある世界です。
また、体の広い面を覆いますから、個性に合わない色柄は違和感が強く出ます。
つまり、着物は、「似合う」ことがとても重要なのです。

私は、「どんな方」に「どんな着物」がお似合いなのかと、20年近く人と着物の色柄・素材感・格などを、「コーディネート」と「販売」という観点で追求し続けました。
その結果、肌や髪の色と身につける色の関係性は解く事が出来ましたが、「好き嫌い」「もっとこんな自分でいたい」という好みは、人の内面なので推測するしか有りませんでした。
また、ご本人に、「どんなものが好きですか?」とお聞きしても、「好き」と「似合う」は違いますし、ご自分を知ることの難しさと、着物の世界の奥深さから、ベストな選択は難しいと分かりました。

しかし、お客様A様は、優しくて大人しくて、水色が好きで「千鳥」が好き。
お客様F様も「千鳥」が好きで、水色が好きだと気づくような経験を多く積み重ねることで、色、柄、素材感、格と個性の関係が徐々に分かって来ました。

実際にお会いして沢山お話をお聞きすることで「お好み」や「似合う」を把握していたのが、徐々に、好きな色をお聞きするだけで、お好みや似合うもの、似合わないもの、ライフスタイルまで分かるようになりました。

そうなれば、実際にお会いする必然性が減ります。
あるお嬢様のお振袖選びのお母様とは、数回のメールで、800万円のご購入をいただきました。お振袖とそれに合せる帯やショール、長襦袢、小物などです。
好きな色をお聞きすることでお嬢様の個性の核が分かり、嗜好やライフスタイルがその個性に合致していたので、必要な色、柄、センスが決まってきます。
後は、その商品探しだけが問題だったのです。
このように、間違いなく最適な着物をご購入いただく販売手法として「色個性」は出来上がって行ったのです。

迷いながら、仮定と検証を繰り返しながら6つの個性が出来上がりました。
その個性を最も簡単に象徴するものは、柄か色か?どの色か?と試行錯誤しながら6色を選びました。この6色は、世界標準で使っていただける、あいまいさを含めないベイシックな色です。

また、「色個性」は、最初は、女性と着物だけの関係でしたが、男性にも子供にも使えることが分かりました。私の孫は、「個性」は、自我が芽生える前からあるものだと教えてくれました。

オーストラリアや中国に行って、色と個性の関係を調べることで個性が自然の影響を受けることも分かりました。
国立大学との共同研究の中で、個性と予病の関係が予見されていて、臨床やアカデミックな分野の解明も期待されます。

多くの検証を重ねることで解き明かされる多くのことが有ると思います。

「個性」の解明で、より多くの問題の解決が出来て、多くの方の幸せに役立てばとても嬉しいです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
多言語翻訳 Translate »
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。